この5年で、何十社ものDX支援・ご相談を受けてきましたが、
ひとつだけ、確実に言えることがあります。
「トップが変わらなければ、DXは絶対に動かない。」
どんなに現場が頑張っても、どんなに良い提案をしても、
社長が「自分ごと」として捉えていなければ、
DXは書類の上で終わります。
DXは「システムの話」じゃない。人の話です。
DXというと、すぐに「何を入れるか」「どんなツールを使うか」という話になります。
でも実際の現場で起きているのは、
もっと人間くさい、「心の動き」なんですよね。
たとえば「社長が何も言わない」「責任を取りたくない」。
それだけで現場は止まります。
DXが進まない会社は、いつも「空気が重い」。

結局、DXって「技術導入」ではなく、「文化の更新」。
つまり、社長自身の考え方をアップデートできるかどうか。
現場は、社長の「態度」を見ています。
ある会社で、バックオフィスの女性が「紙やFAXをやめたい」と言いました。
でも社長は「今のままで困ってない!FAXがなくてどうするんだ?」と言って、すぐ話を切った。
結果、その女性は「やる気」をしまい込み、
社内の空気は「あーあ、社長に言ってもムダだよね~」で固まりました。
こういう場面、恐ろしいくらい遭遇します。
そしてもう一つ、決定的なパターンがあります。
ナンバー2やナンバー3、あるいは現場の部長クラスが、
「DXを導入したい」と私のところに相談に来るケース。
彼らは本気で変えたいと思っている。もちろん、社内では社長に「DXの相談をしてきます」と言って、社長も口では「おお、行ってこい」と言います。しかし、その次のステップの「社長への説明会」で必ずこうなる。
社長が無言で、こういう目を向けるでしょう。

「お前は俺のやり方を否定するのか?」(ギロッ)
その瞬間、部下たちは沈黙します。
そして、会議は終わる。
結局、社長を連れてこないで相談に来た案件は、ほぼ100%DX支援に至りません。
組織は「誰が何を決めるか」が変わらなければ、何も変わらないんです。
トップの一言で、空気は一瞬で変わる。
もし社長がこう言ったら、社員の顔は一瞬で変わります。
「失敗してもいい。責任は俺が取る。」
このたった一言が、
どんなシステムよりも、DXを前に進める力を持っています。
DXの本当のツールは、クラウドでもAIでもなく、社長からの現場への「信頼」なんです。
DXは、社長の自己変革です。
本質的にDXは、「社長の頭の中をデジタルで整理する作業」なんです。
だから、社長が変われば会社も変わる。
逆に、社長が変わらなければ、どれだけ良いツールを入れてもムダ。
ワタシがいつも伝えているのはこれです。
「DXは、社長の自己変革を支援するプロジェクトです。」
ツールは後からでいいんです。最初はExcelやスプレッドシート1枚からでもOK.むしろテキストエディタでもいい。
まず「信頼」と「覚悟」が整っていないと、何も始まらない。
DXとは、勇気の順番の話なんですよね。
ぜひ「これウチの会社もそうだわ」と思った方、「いいね!」よろしくお願いします!
あ、そもそも「いいね」ボタンがなかったですね!では!