札幌市による専門家派遣事業
商店街のお困りごとを解決するための地域活性化ミッション
「さっぽろわくわく商店街」(札幌市商連)の事業に「応援隊」があります。これは令和5年度より開始の事業で、札幌市内の商店街振興組合および振興会など60以上の団体を対象に様々な業界の専門家を派遣して、商店街の課題解決を行う地域活性化ミッションです。
現状、街づくり会社が運営している商店街やコンサルタントがしっかり入っている商店街は少なく、ほとんどが理事長はじめ事務職の方々も本業のご商売をされながらその傍らで商店街組合の運営を行っています。
「商店街」といっても、いわゆるアーケードになっていて明確に商店街だとわかる「街区」もあれば、広い一体のエリアを指して「商店街」としている組合も存在します。札幌市内だけでも20以上の「商店街振興組合」(※法人化している組織)があります。
商店街が抱える課題とは?
1.少子高齢化と人口減少
若年層の人口減少と高齢化が進行しているため、商店街の顧客基盤が縮小しています。特に中心地以外では人口減少が顕著で、商店街の利用者が減少しています。
経営側も同様に、事業承継を行えず廃業する事業者も増加しています。
2.大規模ショッピングモールの進出
大規模ショッピングモールやメーカー直営のオンラインショッピングの普及により、消費者が商店街から離れています。利便性や品揃えで商店街が不利な状況ではありますが、その中で商店街にしかない個性をどのように生み出すかが課題になっています。
3.店舗の老朽化
多くの商店街は古くから存在しており、建物やインフラが老朽化しています。メンテナンスや改装をするにも膨大な費用がかかるため、なかなか進まないのが現状です。
ただ、その古き良きものをどのように活用して魅力にするかという工夫も必要になります。
4.デジタル化
お客様向けのオンラインプロモーション(店舗によるサイネージ/SNS活用)やデジタル決済・スマートレジなどの導入が浸透してないところがあります。また、組合の事務作業についてもパソコンは使用しているが、理事や組合員にFAXで連絡をしていて情報共有に時間がかかってしまったり、通信費がかさんでいる場合もあります。
10年以上前に業者が制作したホームページのままで、アップデートされずスマートフォン対応になっていないなどもあります。
5.集客について
受け身ではなく、その地域に人の流れができることによって経済活動が活発になります。商店街によってはお祭りだけではなく、自ら企画したマルシェやキッチンカーのイベントなどを定期開催して、地域の方々を呼び込んでいるケースもあります。
6.地域コミュニティ
商店街組合がただ「会費」を集めるだけの団体になってしまうと、組合員の脱退や新規組合員の獲得が難しくなります。地域に新規オープンした会社・店舗を受け入れて、どんどん街の仲間になっていただき、商店街を盛り上げていくという活動も重要です。
札幌市はデジタル化に注力しています
札幌市は2024年3月グーグル・クラウド・ジャパン合同会社と、デジタル改革における戦略的提携に合意しました。札幌市自体がクラウドを推進していきましょうという方向性を示したということは、市と密接に関連する市内の商店街はゆくゆくは同様なDXを必要とする場面が出て参ります。
身近なことからDX
デジタイゼーション
主に「紙からデジタルへ」といったようにモノの形を変えることで業務の負担軽減やコストを抑えるデジタル化のことを「Digitization」といいます。DXの入り口はこのようなわかりやすいところから始めると効果がはっきりします。
・紙のポスターからデジタルサイネージへ
・現金決済から電子決済へ
・対面セミナーからオンラインセミナーへ
・回覧板からLINEグループへ
デジタライゼーション
今までの業務そのものの「仕組み」をデジタルを通して変えることで、新たな売り上げや顧客などを生み出すことを「Digitalization」といいます。ある程度デジタイゼーションが進んでからでも良いですし、いきなりここからDXにチャレンジしてみるもの良いかもしれません。
・サブスクリプションサービス
・モバイルオーダー
・IoT
・RPA
・AI
お試しDXは応援隊で有効活用!
例えば応援隊活用のDXではこんなことができます!
- 組合の事務業務をGoogleWorkspaceでできるようにしたい!
- オンライン会議ができる環境を作りたい!
- 紙のポスターを残したままSNSと連携して集客したい!
- 組合員内でホームページを更新できるようにしたい!
- デジタルに関する講演会やワークショップを開いてほしい!
- 高齢者を狙ったネット詐欺などの対策を教えてほしい!
- AI(人工知能)の使い方や注意点を知りたい!
などなど、ほかにもいろいろございます。そもそも何をしていいかわからない場合でもお気軽にご相談ください!
ご依頼からの流れ
ご相談対象の方は札幌市内の「商店街」組織の理事長または事務長など、商店街の運営に直接かかわる方となります。令和6年度の応援隊派遣では商店街が法人化していなくても対象となります。
「応援隊」につきましては札幌市商店街振興組合連合会が運営しております。電話・FAX・メールなどどのような方法でも結構ですので、まずは「応援隊使いたい」「応援隊ってどうやって使うの?」など相談だけでもOKです!
札幌市商店街振興組合連合会
札幌市中央区南3条西3丁目11番地 N・MESSEビル7階
011-261-9586
「応援隊」事務局(派遣委託業者)が商店街の理事長の方へ連絡をしてヒアリングを行い、『顔合せ要請シート(様式2)』を作成します。
その用紙をメールやFAXで送信して、どの応援隊がいいかのマッチングの依頼を行います。すでに希望する応援隊が決まっている場合はあらかじめ伝えておきます。
(※初回のみ)①「市商連」職員と②「応援隊マッチング事務局」相談員、③応援隊、④商店街理事長等が対面方式で顔合わせという名の打ち合わせを行います。その中で、以下をすり合わせいたします。
- 1.どのようなことを依頼したいか
- 2.そのゴールをどこにするか
- 3.期間はいつからいつまでにするか
- 4.派遣回数はおおよそどのくらいになるか
「応援隊」は基本派遣されて作業をした訪問回数になるため、「持ち帰り作業」ができない場合があります。その辺も応援隊へ遠慮なく「どこからどこまで対応が可能か?」を聞いてみましょう!
「応援隊」は初回顔合わせでまとめた内容をもとに応援計画(日程スケジュール等)を作成して「応援隊マッチング事務局」へ提出、商店街理事長へも共有します。
「応援隊」はスケジュールに基づいて商店街事務局または、それに準ずるイベント会場・店舗等へ行き、定められたミッションを遂行します。応援隊は派遣第1回目から1回ごとに『応援隊派遣事業日報(様式4)』を作成し、商店街の承認を得たうえで市商連(マッチング事務局)へ提出します。
派遣計画の変更や中止などがある場合は、別途、相談員へ連絡の上、『応援隊派遣事業実施計画変更申請書(様式5)』や『応援隊派遣事業実施計画中止申請書(様式6)』を市商連(マッチング事務局)へ提出します。市商連によって内容が適切と判断した場合、これを受理します。
「応援隊」は月ごとに市商連へ請求を行うため、商店街で費用負担することはございません。
応援隊は(様式4)および(様式7)を活動のあった毎月月末締めで市商連(マッチング事務局)へ送付します。
すべての応援隊派遣業務が終了した後、「商店街(理事長)」と「応援隊」は、『応援隊派遣事業報告書(様式8)』を作成し、最終日までの日報(様式4)とともに市商連(マッチング事務局)へ提出します。
商店街ご担当者は『応援隊派遣事業アンケート』を記入し、市商連へ提出して終了となります。