なぜFAXをやめられないのか?

スマホ片手にFAXする社長さん・・・
先日、別の社長さんと雑談していたときにこんな話題が出ました。
この前アメリカから来た知り合いがね、
「日本ってどこの会社にもFAXがあるんだね!しかも現役で使ってるのが驚いた!」
って言ってたんだよ。あ~たしかにうちもいつまでも複合機リースしてたわ。はっはっは!
その社長さんは笑っていましたが、ワタシには妙に刺さりました。
スマホは最新型。
LINEも使う。
クラウド会計も導入済み。
生成AIにも興味がある。
それでもなぜかFAXだけは 絶対に手放さない。
なぜスマホを持っているのにFAXをやめられないのか?
DX支援で多くの社長さんと話してきた中で、この「最初であり最後の砦FAX問題」は共通しています。
理由を聞くと…
① 「取引先がFAXだから」
これ、一番多い理由です。
しかし、この構図はまさに
相手が銃を構えてるから、自分も銃を下ろせない西部劇のガンマン状態

相手もこちらを見て、こちらも相手を見て、結局誰も先にやめない。
FAXは「誰かが先に下ろすと負け」という空気を生みます。
② 「紙で届く安心感がある」
デジタルデータは存在感が薄い。電気がなくなったら消えてしまう心配がある・・・。しかし紙はそこにある。
特に高齢の社長さんは、この安心感に依存しやすい。
③ 「変えるのが面倒くさい」
DXの最大の敵は、システムでもAIでもなく
「めんどくさい」
FAX文化はこの「めんどくさいの化石」のような存在。
④ 「FAXのほうが早いことがある」
現場には現場の動線があります。
- 印刷する
- 手書きで丸をつける
- FAXする
これが身体に染みついた「仕事動線」になっている。
しかし、本当のリスクは「FAXが楽すぎること」
FAXを続ける一番の問題は
- 情報が他のスタッフへ共有されない(外回りの営業さんは特に)
- 検索できない
- 紛失する
- 属人化する
つまり
会社の成長が止まる構造そのもの
が温存され続けることにあります。
「まずはFAXからっ!」という提案
難しいDXをする必要はありません。最初の一歩はこれだけでいいんです。
- FAXをPDFで受信する
- FAX送信をメールに置き換える
- 写真で書類を送る
- デジタルの動線を1本だけ作る
完璧なクラウド化なんてまだまだ先でもDXはゆっくり進みます。
紙依存を少し緩めるだけでDXは始まります。
ガンマンのように、最初に銃を下ろす勇気を持ってみることにぜひチャレンジしてみましょう!
それが、会社のDXが一気に進むきっかけになるのです。
そして
アメリカ人が驚くほどの昭和FAX文化ではありますが
変わらない文化があるということは、
変わった瞬間に一気に伸びる可能性があるということ。
FAXは時代遅れではなく、「DX進化の余地が最大級に残っている領域」 です。そう考えると、シンプルな「紙をなくそう」ということだけでも
まだまだ日本はブルーオーシャンな領域とも言えます。
まずはFAXからっ!
スマホでLINEするのに、FAXで連絡している方ぜひご一報くださいね!
