― 過去作品を「再流通」させるDXの実践例 ―
AIというと「新しいものを作るための技術」と捉えられがちですが、
実際の現場では「すでにある価値を、もう一度届け直す」ために使われるケースも増えています。
今回は、過去に多数の素晴らしい楽曲を制作していながら、映像制作のコストやリソースの問題で
思った通りのMVを作れずにいたアーティストの解決事例を紹介します。
この話に入る前に、まずこちらを・・・(前回9月の経緯)↓

アーティストDX:まずは映像作品の制作方法の方向性をしっかり決める(人がやること)
今回ご紹介するのは、クラブ・ミュージック、サウンドプロデューサーでアーティスト「Plazma」(黒川雅文氏)による取り組みのおさらいです。
映像制作において、まず方針を決める。
・楽曲はすべて過去に制作されたもの(新曲ではない)
・音楽そのものには一切手を加えていない(アレンジしない、別MIXにしない)
・映像のみをフルAIで新たに制作(プロンプトクラフター力の強化)
なぜ「映像だけAI化」なのか(DXの視点で)
多くのミュージシャンが抱える課題として
・楽曲は大量にある
・しかしMVを作る予算・時間・チームがない
・結果として発表されないまま埋もれてしまう
という構造があります。今回の取り組みでは、
「新しい音楽を作る」のではなく、「すでにある音楽に、映像という出口をクリエイトする」という考え方を採用しました。
このチャンネルは14年前から立ち上がっていたのですが、チャンネル登録者数は2025年8月の時点「50人」でしばらく投稿もお休みしておりました。
弊社が取り組んだこと(AIエバンジェリストとして)
弊社では、本プロジェクトにおいて、
・AI活用における設計・方向性の整理・プロンプトクラフターとしての推進
・改善点のフィードバック・著作、文化的・倫理的問題等のチェック・AI考察
・継続運用を前提としたサポート
といった形で関わっています。
ワタシが制作そのものを代行することは全くありません。むしろ、映像制作はアーティストご自身がやることによって「世界観100%」となります。
「どのようにAIを使えば、作品として成立するか」という部分だけを伴走型で支援する形が「ミュージシャンのDX」になります。
4か月で50人→5000人に登録者数が増えました。
AIは、何かを「置き換える」ためのものではありません。
・作れなかったものを作れるようにする
・届けられなかった価値を、別の形で届ける
そのための選択肢の一つです。
今回のように、「音楽はそのまま、映像だけをAI化する」というアプローチは、
多くのクリエイターや事業者にとって「現実的で再現性の高いDX」の一例だと考えています。
AIの映像は、「プロンプトがあいまい」だったり「AI自身の学習量」が少ないと、意図しない映像ばかりを吐き出します。
どんなに映像がクリアになっているSora2やVeo3でも当たり前のようにそうなります。
クリエイター自身も「プロンプトの作りこみ力」や「生成のコツ」「多大な生成努力」が必要になります。
職場計画ではアーティストのAI支援も行っています。
職場計画では、全国地域関係なく
・過去作品(音楽)を活かしたAI活用
・音楽クリエイター向けのAI導入支援
・DX視点でのクリエイティブコンテンツ再設計
といった取り組みも行っています。
「作品はあるが、再発表の仕方に悩んでいる」そんな方の相談先の一つとして、本事例を参考にしていただければ幸いです。
